2006年10月2日10:15
「Viva La Revolution」というDragon Ashの曲があります。
私はこの曲の歌詞が大好きで、結婚式のBGMに抜擢したほどなんですが、その曲が表題となったアルバム「Viva La Revolution」のジャケット絵が、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神(La Liberté guidant le peuple)」をオマージュしたものでした。
Dragon Ash=百合の紋章=フランス王家=革命=民衆を導く自由の女神。
この縁語のリンクが流れるように美しく、ジャケットも秀逸な名盤だと思います。
そんなわけで、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」は、今回のルーブル美術館で、サモトラケのニケに次いで見たかった作品でした。
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民衆を導く自由の女神
「バリケードという現代的な主題に取りかかった。私は祖国のために戦いはしなかったが、少なくともそのために絵を描こう。それで私は気分が良くなった。」(ウジェーヌ・ドラクロワ)
「民衆を導く自由の女神」は、社会の教科書・資料集のフランス革命の項でよく掲載されているので、1789年のフランス革命が題材だと思われがちですが、実際は1830年の7月革命を描いたものです。
右手には「自由」「平等」「博愛」の三色旗を掲げ、左手には銃剣を持ち、革命派のフリジア帽をかぶった「自由」が、あらゆる階層の民衆を率いて、足元に累々と折り重なる死傷者を乗り越えていく。
暗雲と硝煙が立ち込める背景には、ノートルダム大聖堂が描かれ、革命の舞台がパリだということを明確に物語っています。
彩度の強い三色旗を中央に据え、自由の女神が明るい色で描かれているため、ジェリコーの「メデューズ号の筏」と似たような配色ながら、決して暗い絵には見えないのは、さすが「色彩の魔術師」というところでしょうか。
劇的な場面が得意なドラクロワの中でも、最もドラマチックな一枚と言えるでしょう。
見ると前に進む力を与えてくれる、そんな力強い作品です。
Viva La Revolution | |
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