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香取神宮・大鳥居2008年4月19日14:30
佐原の散策で江戸情緒を満喫した後は、車で10分ほど移動して、香取神宮の参拝です。
香取神宮は、下総国一之宮で、日本全国に約400社ある香取神社の総本社です。
祭神の経津主大神(ふつぬしのおおかみ)は護国・武道の守護神ということで、東国武士たちに篤く崇敬されてきました。
今ではスポーツの神様としても信仰されていて、香取神宮の体育勝運守は、特に人気があるようです。

さて、香取神宮は「東国三社」の一つに数えられるだけあって、大変立派な神社です。

香取神宮・参道

香取神宮・参道朱塗の大鳥居から楼門までの参道には、両脇に背の高い桜と、背の低い楓が植えられています。
私たちが訪れたのは、すでに4月の半ば過ぎだったので、花見を楽しむことはできませんでしたが、参道にはまだ花吹雪がうっすらと残っていて、花見の余韻を楽しむことはできました。
青々と茂った楓の新緑を見ると、秋には桜の落葉と楓の紅葉で、すばらしい紅葉の名所になるのでしょう。

香取神宮・楼門

香取神宮・楼門楼門は朱塗りの立派なものです。
楼上にある「香取大神宮」の額は、東郷平八郎による筆。
「香取」「鹿島」のニ神宮は、大日本帝国期の戦艦名にもなっていますし、「香取」の古名は、「楫取」すなわち「舵取り」で、水軍に関係するという説もあります。
そうだとすれば、これほどふさわしい揮毫もありませんね。
さすが、国家鎮護の神。

香取神宮・拝殿

香取神宮・拝殿楼門をくぐった先にある拝殿は、黒を基調に金色と極彩色の彫刻で装飾された桃山様式の社殿です。
そう言われてみると、北野天満宮の唐門に雰囲気が似ていますね。
香取神宮も伊勢神宮と同じように、かつては20年に1度ずつ式年遷宮されていたそうですが、戦国時代以降は行われなくなり、現在の社殿は元禄時代に建立されたものだそうです。
御札所の前にある御神木は、樹齢1000年余の杉だそうで、まさに神木と呼ぶにふさわしい風格のある立ち姿に、しばし圧倒されてきました。

神話における経津主大神

ところで、香取神宮の祭神である経津主大神には、次のようなエピソードがあります。
話をわかりやすくするために、ちょっと物語風に脚色してあるのですが、詳細を知りたい方は「古事記」や「日本書紀」を読んでください。

「出雲の国譲り」
かつて日本の国土は、国津神の総帥であるオオクニヌシによって統治されていました。
天津神の総帥であるアマテラスは、自らの子孫が国を治めるべきだと考え、オオクニヌシがアマテラスに国を譲るように、オオクニヌシの住む出雲へ使者を遣わせます。
アマテラスの最初の使者・アメノホヒは、逆にオオクニヌシに従ってしまい、最初の国譲りは失敗に終わります。
次に遣わされたアメノワカヒコもまた、オオクニヌシの娘であるシタテルヒメの美しさに惑わされ、オオクニヌシに懐柔されます。
アマテラスは三度目の交渉として、タケミカヅチとフツヌシに最強の霊刀・十握剣を持たせ、武力で国譲りを迫ります。
オオクニヌシの子であるタケミナカタは、タケミカヅチと戦いますが、度重なる交戦の末に諏訪国まで追い詰められ、ここでタケミカヅチと和解します。
こうして戦いに勝利したタケミカヅチは、再びオオクニヌシに国譲りを迫り、オオクニヌシは出雲大社建立や優れた人材の起用と引き換えに、国をアマテラスに譲ったのでした。
これが、日本のはじまりです。

この神話を読むと、日本建国に尽力したフツヌシとタケミカヅチが、ともに国家鎮守の守護神として崇敬される理由がよくわかります。
そして、ここに登場するアマテラスは伊勢神宮、オオクニヌシは出雲大社、フツヌシは香取神宮、タケミカヅチは鹿島神宮、タケミナカタは諏訪大社の祭神です。
旅先で有名神社を訪れる機会は多いと思いますが、お参りや境内鑑賞だけではなく、こうした祭神にまつわる由緒・神話にも興味を持つと、神社めぐりがいっそう楽しくなるのではないでしょうか。
そして、こういう神話に精通していれば、この日の香取神宮参拝がクリティカルヒットになっていたはずなのですが、それはまた後日の話です。

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