さて、ルーヴル美術館のボス中のボスとも言える3作品は無事に乗り越えましたが、ルーヴル美術館の真の醍醐味はここからです。
部屋に入るたびに襲い掛かってくる名作・大作の群れ。
しかも、そのほとんどが、どこの美術館に行ってもエースになれる逸材ばかり。
日本に来たら大行列は必至でしょう。
しかし、そんな美術ファン垂涎の有名作品も、ここではただの雑魚扱い。
哀しいけど、ここルーヴルなのよね。
そんな鬼畜空間ドゥノン翼、存分に味わって行きましょう。
グランド・ギャラリーを歩いてみよう
ルーヴル美術館のカオスっぷりを最も象徴するのが、このグランド・ギャラリーでしょう。
ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ボッティチェリ、ティツィアーノなど、ルネッサンスの巨匠たちの作品がずらりと展示された全長450メートルにも及ぶ大回廊は、まさしくモンスターハウス。
一体どのくらい作品があるんだろうと、ルーヴル・データベースで調べてみたら、グランド・ギャラリーだけで236点あるそうですよ。
しかし、そのぞんざいな扱われ方ときたら!
さすがにダ・ヴィンチやラファエロの前には立ち止まる人もいますが、ボッティチェリとかティツィアーノなんか、誰も見てやしないし。
くれ、新潟にくれ。泣。
ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」
ダ・ヴィンチが30代の頃の作品で、青い衣のマリアと幼子イエス、洗礼者ヨハネ、大天使ガブリエルが、暗い鍾乳洞の中に描かれているため、「岩窟の聖母」と呼ばれています。
ミラノの聖フランチェスコ大聖堂の祭壇画として描かれたものですが、教団に拒否されて取り外されたという、いわくつきの絵です。
登場人物それぞれの謎の多いポーズや、絵に表れているダ・ヴィンチの宇宙観など、ミステリアスな雰囲気の聖母子像ですが、天使ガブリエルの妖しい美しさにはめまいがしそうです。
ラファエロ「聖母子と幼児ヨハネ」
ラファエロは、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶルネサンスの三大巨匠の一人。
美しい聖母子像の傑作を多く残しましたが、ルーヴルにあるこの絵は聖母子像の代名詞的名作でしょう。
別名「美しき女庭師」として、美術の教科書でもおなじみですね。
ダ・ヴィンチのミステリアスな聖母子像と違い、あくまでも優しく、完璧に調和のとれた無欠の美。
ルーヴルという美の殿堂にふさわしい、美の古典です。
ボッティチェリ「薔薇園の聖母」
ボッティチェリは、初期ルネサンス・フィレンツェ派の代表画家。
シュクルの一番好きな画家です。
ボッティチェリが描く女性は、みな憂いを帯びたまなざしで、どことなくはかなげです。
線が細く、透明感あふれる美しさが、そのはかなさを一層際立たせているようです。
ウフィツィ美術館の「ヴィーナスの誕生」や「プリマヴェーラ」が有名ですが、ルーヴルにあるこの絵も、そんなボッティチェリの魅力がいかんなく発揮された傑作だと思います。
ティツィアーノ「田園の奏楽」
ティツィアーノは、ヴェネツィア派を代表する画家。
巨匠としての名声も高く、88年の生涯で300点以上の作品を手がけましたが、この絵は初期の代表作。
理想郷としての田園風景の中に、美を象徴する裸体のニンフと、従者の男性が音楽を演奏している構図です。
これは、人間と自然の融合を表しているのだとか。
ティツィアーノ独特の気品に満ちた名品ですが、地味なため、平気でスルーしている観光客が多かったです。
もったいない。
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