Home > フランス旅行記 > ヴェルサイユの庭園は本当に広いよ

ヴェルサイユの庭園プチトリアノンの見学を終えたら、次は庭園の見学です。
宮殿の裏手に広がる大庭園は、名造園家ル・ノートルの設計によるもので、広さは100万平方メートルにも及ぶ広大なもの。
100万平方メートルって、東京ドーム20個分以上らしい。
広い...、広すぎるよ...。
やりすぎでしょ、ルイ14世...。
宮殿とプチトリアノンの見学で既にクタクタのサーチライトとシュクルに、ここを隅から隅まで見るような気力と体力はありません。
そんなわけで、まずはプチトランでグランカナルまで移動し、そこからは徒歩で宮殿まで戻ることにしました。

グランカナル(大運河)

川か湖かと思うグランカナルガタガタとプチトランに揺られながらグランカナルまでは、あっという間に到着。
このまま宮殿まで乗っていきたい誘惑になんとか打ち克って、プチトランにさよならしました。
グランカナルは、大庭園の中にある十字型の大運河です。
全長は1,650メートル。
10キロ離れたセーヌ川から、水道橋を造って水を引いたのだとか。
人工的に造ったのはわかりますが、長いし幅広いし、ほんとに「河」。
航空写真で見ると、ここで使徒との戦闘があった感じだよね、絶対。

アポロンの泉

アポロンの泉グランカナルの手前には、アポロンの泉があります。
泉というより丸い池の中に、馬車を駆るアポロンの像があります。
まるで水面から空に向かって飛び立ちそうな躍動感のあるアポロンと馬たち。
今は赤茶けていますが、当時は金箔が貼ってあったそうで、太陽の光を受けて金色に耀くアポロンの像は、まさに太陽神そのものといった輝かしさだったのでしょう。
もちろん、太陽王と名乗ったルイ14世ですから、このアポロンは自分の姿を投影したものです。
王たるもの、自己PRは大事なんですね。

王の散歩道

「天翔龍閃」を撃つようです宮殿前庭のラトナの泉からアポロンの泉までは、王の散歩道、または緑の絨毯と呼ばれる通路になっています。
私たちはちょうどその道をアポロンの泉から宮殿に向かって逆に歩いたわけです。
途中にはいくつもの石像がありました。
おそらく、ギリシャ神話を題材にした像だと思いますが、サーチライトが一目で気に入ったのが、兜をかぶり、剣を抜こうとしている女神(アテナかな?)。
その他にも、かっこいい像がいっぱいでした。

ため息の並木道

今はもちろん清潔です。笑。途中には、美しく整備された並木道や、茂みがたくさんあります。
案内図を見ると、茂みの奥にまた泉や噴水などがあるのですが、疲れきった私たちにはもうそれらを探検する気力はなく、泣く泣くスルーです。
トイレがなかったヴェルサイユでは、紳士淑女の方々は庭園のあちこちで用を足したそうで、並木道もよく用足しに使われ、「ため息の並木道」と呼ばれたのだとか。
ここもそうだったのかなあ...。
実態を知らなければ、ロマンチックな呼び名ですね。笑。

ベルばら的シーン

あなたの忠実な騎士にどうぞお手を...「ベルばら」には、庭園のシーンがよく登場します。
アントワネットとフェルゼンが愛の告白をしたり、逢ったりするのは、大体において庭園です。
二人の純愛の舞台といっていいでしょう。
子どものころ「ベルばら」を読んでいた時には「誰かに見つからないのかなあ」と心配していましたが、実際に来て見ると、あまりの広さにここなら人目を忍んで逢うことはいくらでも出来ると妙に納得。
こんな木立の前で二人が駆け寄って抱き合うシーンもありましたね。
そんなシーンを連想しながらの散策も、ベルばらファンならではの楽しみ方と言えるでしょう。

ラトナの噴水

ラトナの噴水宮殿が近づいてくると見えるのはラトナの泉。
ラトナとは、太陽神アポロンの母です。
段々になった噴水の上の方には、ラトナが村人に泥を投げつけられながら幼いアポロンを守っている像があり、下の方にたくさんいるカエルやトカゲは、神の怒りによって村人たちが変えられた姿なんだとか。
ラトナは、貴族たちが国王に反抗したフロンドの乱の時に幼いルイ14世を守った母后アンヌ・ドートリッシュを表し、カエルは貴族たちを表しているのだそうです。
ラトナの泉からアポロンの泉までの王の散歩道は、フロンドの乱を乗り越えて世界を統治するルイ14世というドラマができているんですね。
ルイ14世は民衆に庭園を開放し、ガイドブックまで発行したそうですが、こういうドラマを民衆に感じさせる意味もあったのでしょう。

水の前庭

背後にはまたもや意味不明の現代アート...ラトナの噴水からさらに宮殿側に、また池が二つ並んでいます。
「水の前庭」と呼ばれていて、ここにも神話に出てくる人物を模した像があります。
横たわった像が多いのは、宮殿からだんだん下りながら、まっすぐのびる庭園の眺望を妨げないようにするためだそうです。
そこまで緻密に計算して設計されているのかと感心しきり。
が、ここにもそんな名造園家の心配りを台無しにする現代アートが。
鉄骨の上に座ったり立ったりしている人間の像。
意味不明。

花壇

花が咲いていたら綺麗でしょうね宮殿近くには、花壇があります。
季節によっては花が咲いてもっと美しいのですが、私たちが行ったときには花はあまり咲いてなくて残念でした。
それでも、美しい模様に刈り揃えられた植え込みは見事。
もっともこの花壇は、宮殿内から眺めた方が植え込みの模様がはっきりわかって、より美しさが堪能できるかもしれません。
これくらいなら、いかにも「庭」という感じで安心して鑑賞できますね。
ちなみに、遠くに見える「森」もヴェルサイユの庭園なんですよね...。
どんだけ広いの? バカなの? 死ぬの?

やっぱりここも魔界

最後に振り返って1枚庭園はとにかく広く果てしない空間です。
ほんとは、「ベルばら」に登場した「ヴィーナスの茂み」も見ようかと思ったものの、疲労困憊の状態で、もう歩きたくないでござる。
ローアン大司教とかジャンヌとかニコラスだし、別に見なくてもいいよ...。
宮殿が見えたから、出口はもうすぐだ。
さあ、行こう。
疲れきった足をさすりながら、まだまだいろいろある「なんとかの泉」とか「なんとかの木立」とかの鑑賞を完全に放棄し、ああ、ここはやっぱり魔界なんだなあとしみじみと思うサーチライトとシュクルでした。

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