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May
11
2012

3つの王冠を戴くプラハの旧王宮

プラハ城のインフォメーションセンターでチケットを買ったら、いよいよ中の見学です。
まずは旧王宮から。
聖ヴィート大聖堂の向かいの、ピンク色の建物が旧王宮です。
「王宮」という言葉からはゴージャスな建物をイメージしますが、外観はロココ風でかわいらしく、新しいプチホテルといった雰囲気。
しかし、16世紀まで王宮として使われてきただけあって、中はどっしりとプラハの歴史を感じさせるエリアになっていました。

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ヴラディスラフ・ホール

花びらのようなヴラディスラフ・ホールの天井旧王宮の一番の見どころは、ヴラディスラフ・ホールと呼ばれる大広間です。
当時のボヘミア王、ヴラディスラフ・ヤゲロンスキーの命で作られたのでこう呼ばれています。
15世紀末から16世紀初めにかけて作られたこのホールは、当時ではヨーロッパ最大のホールで、舞踏会、戴冠式の祝宴、室内乗馬競技などが行われた場所です。
といっても、今は何もなくがらんとしているのですが、このホールの最大の特徴は、天井の花のような模様。
これは、交差リブヴォールトという、天井を支える建築上のテクニックです。
ゴシック様式の教会などでよく見られる建築方法ですが、このヴラディスラフ・ホールの天井はもっと複雑で美しい模様です。
田中充子さんの「プラハを歩く」は、建築史が専門の著者だけあって、このホールの交差リブヴォールトについて、ものすごく詳しく説明してあります。
しかし、空間把握能力が著しく乏しいシュクルは、何度読んでもよくわからない。
どうしてこうなった...???
とにかく、これがただの装飾ではないことだけはわかりました。笑。

旧議会場

ここで「おお、ゆうしゃよ」とか言ってたのかな?中世チェコ司法機構最高機関、地方裁判所として利用されていた場所です。
写真にはほとんど写っていませんが、ここの天井も交差リブヴォールトで花模様のようになっています。
中央の椅子の上に飾ってあるのは、「ボヘミアのライオン」と呼ばれるボヘミア王国の紋章。
赤地に王冠を被った二股尾の銀のライオンです。
ボヘミア初代の王オタカル1世(在位1155-1230)が制定した紋章で、この「ボヘミアのライオン」は、現在のチェコの国章(その国を象徴する紋章のこと。日本なら、菊の紋章)にも取り入れられています。
やはり、プラハとライオンは、深い縁があるようです。

輝く3つの王冠

豪華な額縁に注目プラハは、ハプスブルク家により支配されていた歴史があることから、ハプスブルク家ゆかりの人々の肖像画が飾られています。
かのマリア・テレジアも、プラハの王冠を戴いた君主のひとり。
それらの肖像画の中で、一番目をひいたのが、肖像画の人物ではなくて、それを飾る額縁。
金色の王冠が3つも輝いています。
プラハは、神聖ローマ帝国領でもあり、ハプスブルクの支配も受けたとなると、この王冠は、ボヘミア王、神聖ローマ帝国皇帝、オーストリア帝国の3つの王冠ってことかな?

伝説の王冠

王様三点セットきらびやかに輝いているのは、王冠・王笏・宝珠の王様3点セット。
この王冠は、「聖ヴァーツラフ王冠」と呼ばれ、歴代の王の戴冠式に使われてきました。
ここに展示してあるのは、残念ながらレプリカですが、巨大な宝石がぼってりたっぷりちりばめられているのは十分わかります。
この宝石ぼってりぶりが、ボヘミア王の富と権力を示すものだったのでしょう。
ところで、この王冠には、真のボヘミア王でない者がこれを頭上に載せると1年以内に死ぬという伝説があります。
実際、第二次世界大戦中にプラハがナチスに占領されたとき、「金髪の野獣」と呼ばれたナチスのラインハルト・ハイドリヒは、この伝説を馬鹿にして王冠を頭上に載せ、9ヶ月たたずに暗殺されたとか。
プラハなら、そんな伝説も本当に効力がありそうな気がします。

城というより中世の役所

ボヘミアのライオン旧王宮は、「王宮」という名前から連想するほどきらびやかでも豪華絢爛でもありません。
むしろ、がらんとして何もない印象です。
議会場や礼拝堂も、どちらかといえば狭くて質素。
城を見たというよりも、役所を見学したという感覚です。
それでも、決して洗練されたデザインとは言えない宝石ぼってりの王冠や、今では色あせた紋章旗を見ていると、逆にボヘミア王国の長い歴史が感じられ、この旧王宮こそ、城らしい建物をもたないプラハ城を象徴している場所と言えるのではないかと思いました。

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