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Oct
05
2012

ジョブズに学ぶ人を動かすブログ文章術

どうしたら、人を惹きつけ、人を納得させ、人を動かす文章が書けるのか?
「文章読本」の類は、美しい日本語の書き方を教えてくれても、こうした問いには答えてくれません。
そこでオススメしたいのが、「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」。
この本は、2011年10月5日に惜しまれつつ他界したアップル創業者スティーブ・ジョブズ氏のプレゼンテーション術に迫った本。
ジョブズは、プレゼンの天才です。
なぜジョブズのプレゼンは、世界中の人々を魅了するのか?
その秘密を探り、ジョブズに学ぶことで、人を惹きつけ、人を納得させ、人を動かす文章が書けるようになるはずです。
「じゃあ、そろそろ始めようか。」

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人を惹きつけるブログを書くために

「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」は、「人々を惹きつける18の法則」という副題の通り、人を惹きつけるテクニックが満載です。
ここでは、ジョブズから学んだ人を惹きつける文章術を、3つ紹介します。

効果的なタイトルを考える

アップルが電話を再発明する人を惹きつけるためには、キャッチコピーが重要です。
ジョブズのプレゼンでは、端的でキレのあるヘッドラインとともに、アップルの新製品が登場します。
例えば、MacBook Airを発表した時は「世界で最も薄いノートパソコン」、iPhone発表時は「アップルが電話を再発明する」、iPodの時は「1000曲をポケットに」というように。
こうしたヘッドラインを繰り返し発信することで、人々の関心を引き、記憶に残り、より詳しい情報が知りたいと聴衆を促します。

ブログでヘッドラインに相当するのは、記事のタイトルでしょう。
ブログの記事が読まれるかどうかを分けるのは、タイトルだからです。
ジョブズのように、簡潔で、具体的で、読み手のメリットを示した、効果的なタイトルを考えたいところです。
効果的なタイトルの付け方は、次の記事が参考になるはずです。
【関連記事】 本当は教えたくないSEO!アクセス数が20倍になったブログタイトル32文字の法則 - Chrome Life

ロードマップで見通しを示す

ジョブズは、プレゼンテーションの冒頭で、必ず聴衆にロードマップを示します。
例えば、iPhoneを世界に公開した時は、「今日、アップルが電話を再発明する」というヘッドラインに続いて、「今日は革新的な製品を3つ紹介する」と、ロードマップを示しています。
そして、革新的な3つの製品「タッチコントロール機能を持つワイドスクリーンのiPod」「革命的な携帯電話」「画期的なインターネット機器」は、実はたったひとつのiphoneだということを明らかにして、会場を興奮の渦に包みました。
このプレゼンは実際にYouTubeで動画を見ましたが、この「つかみ」はすごいですね。
iPhoneを発表するスティーブ・ジョブス(日本語字幕) - YouTube
こんな「つかみ」をされたら、その後のプレゼンも詳しく聞かずにはいられません。

ブログもまた、冒頭の「つかみ」は重要な部分です。
タイトルで人目を惹きつけても、「つかみ」で読むメリットが伝わらなければ、訪問者は続きを読むことなく、静かに去っていくだけです。
全米で最も有名なコピーライターの一人、ジョー・シュガーマンは、次のように言っています。

コピーライティングの目的は、最初の文章を読んでもらうことだ。そして、最初の文章の目的は、次の文章を読んでもらうことだ。そうやって、坂を滑り落ちるように、すべてを読ませるんだ。

ブログ記事の書き出しは、ヘッドライン=タイトルの延長です。
その記事が読者のどんな問いに答えるのかを明確にしたロードマップを示しましょう。

視覚でも楽しませる

ジョブズのプレゼンでは、写真をふんだんに用いたスライドはもちろん、フリップチャートや実物など、様々な小道具を使って聴衆を引き込みます。
人間には、ものごとを目から吸収する人、耳から吸収する人、体から吸収する人という3種類のタイプがあるので、そのすべてにアピールするのが効果的だとか。

ブログの場合、実際にデモを触ってもらうことは不可能だとしても、写真や画像や動画を使うのは得意です。
文字ばかりの文章では、内容が伝わる前に読者が飽きてしまいます。
せめて画像イメージはふんだんに取り入れて、読者の視覚に訴えかけたいところです。

人を納得させるブログを書くために

「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」は、わかりやすい本です。
そこに記された一つ一つの内容が、ストンストンと頭の中に落ちていきます。
これは、著者のカーマイン・ガロ氏が、ジョブズのプレゼン術の数々を、本書に応用しているためでしょう。
つまり、ジョブズのプレゼン術は、わかりやすい文章を書くのに応用できるということです。
ここでは、ジョブズから学んだ人を納得させる文章術を、3つ紹介します。

3点ルールで説明する

3点ルールで説明するジョブズは「3点ルール」を好んで使います。
例えば、先のiPhone公開時も、「今日は革新的な製品を3つ紹介する」と、3点ルールでロードマップを示しています。
ジョブズのプレゼンは、必ず3点か4点にまとめてポイントを紹介した後、最初のポイントから順番に詳しく説明し、最後にそれぞれのポイントをまとめます。
こうすることで、聞き手は迷子にならず、提供したい情報が確実に伝わるのです。

ブログでも、3点ルールは強力なテクニックです。
文章を小見出しで3つか4つに分けるだけで、読みやすくわかりやすいエントリーになります。
また、3点ルールでブログを書くようにすると、何か3つの切り口が見つかれば、1本の記事=コンテンツにまとめられるようになります。
私たちには、どこかに行ったら、記事にできそうな切り口を最低でも3つ見つけようというルールがあります。
本を読んだ時は、その本から学んだことを3つまとめると、それで書評が書けます。
何かを買った時は、その商品の長所を3つまとめると、商品レビューが書けます。
このように、3点ルールはブログに書くネタを見つけることにも応用できるのです。

キレがいい言葉を使う

APPLE MacBook Airジョブズの言葉は、シンプルで具体的で感情的です。
例えば、MacBook Airの発表では、「これがマックブック・エアだ。触ってみるととっても薄いことがわかる。でもキーボードもディスプレイも普通に大きいんだ。すごいだろう? 世界で最も薄いノートパソコンだ」と紹介しています。
これなら、パソコンに疎いシュクルでも、MacBook Airがどんなパソコンかすぐわかるでしょう。
ジョブズのプレゼンは、業界用語(ジャーゴン)を使わず、比喩(アナロジー)を巧みに使い、数字を聞き手の暮らしに密着した文脈に置くので、誰にでもわかり、聞き手の心に訴えかけます。

ブログもまた、読んでも伝わらない文章は避けたいものです。
そのためには、誰か身近な人を読者に想定し、その人に語りかけるように説明すると、伝わる文章が書きやすくなります。
今回の文章も、実はシュクルを念頭に書きました。
また、ここぞというところでは、言葉をしっかり吟味して、切れ味鋭い表現を使うと、相手に刺さる文章に仕上がります。
ただ、あまりカッコイイ言葉にこだわりすぎると、今度は疲れる上に書けなくなります。
基本はシンプルに、クリティカルなところで切れ味鋭く、ですね。

ユーモアを取り入れる

Starbucks?ジョブズのプレゼンは、見ているだけでもすごく面白い。
例えば、iPhone発表時のプレゼンでは、iPhoneを実際にデモする中で、グーグルマップで会場近くのスターバックスを検索し、「ちょっと電話してみようか」と実際にコールして、「あー、ラテを4000個、持ち帰りでお願いしたいんだけど......いや、冗談だよ、間違えたらしい、悪いね」と、会場を大爆笑させています。
ジョブズ自身がデモを楽しんでいるからこそ、聴衆も楽しく聞けるのでしょう。

ブログもまた、真面目な文章だけでは、読んでいてつまらない。
人気ブログを読んでみると、真面目な内容でも軽快な語り口やジョークを交えて、読者を飽きさせない文章に仕上げています。
あからさまなウケを狙う必要はありませんが、軽いタッチでちょっとした遊び心を入れてみると、文章に軽さが生まれて読みやすくなるようです。
そうした文章を、自然と書けるように心がけたいですね。

人を動かすブログを書くために

「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」がすごいのは、「訳者あとがき」にもあるとおり、読むとアップルの製品が欲しくなることです。
アップルの製品を何一つ持っていない私たちでも、本書を読むと物欲に刺さる。
おそらく、これもジョブズの言葉の力でしょう。
ここでは、ジョブズから学んだ人を動かす文章術を、3つ紹介します。

一番大事な問いに答える

ジョブズのプレゼンは明快です。
なぜなら、聴衆が一番知りたいことに、ちゃんと答えているから。
新製品が発表された時、聴衆が知りたいのは新機能を実現している技術ではなく、その新製品によって自分の生活がどう良くなるのかでしょう。
プレゼンテーションの対象は聴衆です。
新製品の価値を判断するのも、ジョブズではなく聴衆。
ジョブズはそれを心得ているから、聴衆の一番知りたいことからスタートします。
そうした聞き手の「なぜ気にかける必要があるのか」という問いに答えることで、聴衆を話に引き込み、聴衆がその答えに納得すれば、聴衆を動かすことができるのです。

この「一番大事な問いに答える」というのは、ブログにとっても最も重要なことだと思います。
ブログ記事の対象は読者です。
読者が読みたいのは、「自分にとって役に立つ情報」であって、それ以外の情報には興味がありません。
そして、いくら自分がその記事に自信を持っていたとしても、その記事の価値を判断するのは自分ではなく読者。
読者にとって役に立つ情報は何か、読者は何を一番知りたいか。
読者から発想するのが、人を動かす文章の基本です。

ストーリーを生み出す

Apple iPod 30GBジョブズは、プレゼンの中で、人々を悩ませる敵役を登場させ、そしてアップル社の製品を「正義の味方」として登場させます。
例えば、初めてiPodが世に出た時、既存のポータブルミュージックプレイヤーは、いかに持ち歩ける曲が少ないか、いかにサイズや重さに問題を抱えているかを指摘した上で、ヒーローたるiPodを登場させます。
「iPod、1000曲をポケットに」
このように、悪玉を作り出し、それを打ち破る救世主というストーリーこそが、ジョブズが聴衆の心をつかむ秘密です。

ブログにおいても、こうしたストーリーは応用できるでしょう。
「様々な苦難はあったけど、あるきっかけで、それを乗り越えることができた」とか、「この商品を買ったことで、こんなに生活が変わった」とか、そうしたストーリーは、それだけで説得力があり、人を動かす力になるはずです。

パッションステートメントを作る

Steve Jobsジョブズはアップル社の製品が大好きなようです。
ジョブズのプレゼンは、自分のお気に入りが紹介できることが嬉しくてたまらないように聞こえます。
例えば、キーノートの発表時には、こうです。
「これは、本当に大切なプレゼンテーションで使うアプリケーションだ。実は、僕用に作ったものなんだよね。マックワールドの基調講演で使うようなグラフィックス満載のスライドショーが作りやすいアプリケーションが欲しかったからだ。というわけで僕用に作ったものだけど、みんなにも使ってほしいと思う。」
そして「このアプリケーションについては、1年間、すごく安い報酬でベータテスターを雇うことができた」と、自身の写真をスクリーンに映すことで、会場の笑いを誘うことも忘れません。
こうしたジョブズの態度こそが、人を動かす原点ではないでしょうか。
本人がいいと思っていないものに、心を動かされる人はいません。

ブログは自分の書きたいことを書けるので、(それが読者にとって価値があるかどうかは別として)、こうした態度で文章を書くことは、それほど難しいことではありません。
ブログの記事を書く前に、「私はXが大好きだ、なぜなら......」というパッションステートメントを整理してみましょう。
素直にそれを表した文章は、少なからず人を動かす力があるものです。

最強のプレゼン本=最強のブログ本

そもそも「プレゼンテーション」とは何でしょう?
Wikipediaによれば、次のように定義されています。

プレゼンテーション(Presentation)とは、情報伝達手段の一種で、聴衆に対して情報を提示し、理解・納得を得る行為を指す。略してプレゼンとも呼称される。

どうしてブログを書くのかと言えば、自分の思いを相手に伝えたいからではないでしょうか。
すなわち、ブログとは文章によるプレゼンテーションの舞台。
さらにいえば、「自分の思いを相手に伝えたい」という思いを抱いた時、多くのコミュニケーションは広義のプレゼンテーションになると言えそうです。
ですから、本書をプレゼンテーションの本としてではなく、コミュニケーションの本として読んでみてください。
きっと新しい発見があると思います。

One More Thing

「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」は、いつもバッグに入れて持ち歩き、何度も繰り返し読んでいます。
それにもかかわらず、今回の記事を書きながら読み直しているうちに、さらに新しい気づきがあり、最終的に5,000字を超える長文になってしまいました。
この長文を、ここまで読んでいただいて、本当にありがとうございます。
しかし、これでもなお、本書に書かれたすべてを語り尽くしたわけではありません。
力量が足りずにうまく言葉にできなかったところもありますし、今回はブログ文章術の教科書として読みましたが、違う角度から読めば、また示唆に富む気づきがあるだろうと容易に想像できます。
ですから、既読の方も、未読の方も、ぜひまた一度手にとって、私たちとは違う読み方をしていただけたらと思います。

故スティーブ・ジョブズ氏の一周忌に際し、哀悼の意を表して。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則カーマイン・ガロ
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