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Feb
22
2013

長門国一之宮・住吉神社に参拝

長門国一之宮・住吉神社は、南は関門海峡、東は周防灘、西は響灘と三方を海に囲まれた交通の要衝に位置しています。
そんな住吉神社の神は、海の神。
摂津の住吉大社が総本社ですが、この長門国の住吉神社には特別な役割がありました。
目も覚めるような美しい朱塗りの楼門をくぐり、荒ぶる海の神に参拝です。

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住吉神社

本殿の五つ並んだ破風がかっこいい住吉神社の本殿は、他の神社には見られないおもしろい形をしています。
横長の本殿の屋根に、破風(屋根の上の三角形の部分)が五つ並んでいます。
これは、御祭神が五柱なので、それぞれの御祭神の社殿を並べ、その間を合いの間で連絡する「九間社流造(くげんしゃながれつくり)」という建築様式で、国宝に指定されています。
主神は一番左側の第一殿に祭られている住吉大神荒魂(スミヨシオオカミノアラタマ)。
第二殿が応神天皇、第三殿が武内宿禰(タケノウチノスクネ)、第四殿が神功皇后、第五殿が建御名方命(タケミナカタノミコト)です。
こんなふうに、五つも社殿が並んでいる神社を見るのは初めてで、破風の三角がずらっと並んだ屋根は、正面から見ても斜めから見てもかっこいいです。

住吉大神

あなたが「荒魂」ですか?住吉大神とは、底筒男命(ソコツツノオノミコト)、中筒男命(ナカツツノオノミコト)、表筒男命(ウワツツノオノミコト)の三神です。
この三神は、イザナミの死後、黄泉の国から帰ったイザナギが、海で汚れを洗い清めるための禊を行った時に生まれた神で、潮の流れの深い水底で洗った時に生まれたのが底筒男命、中ほどで洗った時に生まれたのが中筒男命、水面で洗った時に生まれたのが表筒男命です。
すごくシンプルかつダイレクトなネーミングですね。
この誕生から、住吉三神は、禊祓の神・海の神・航海の神として尊崇されています。
有名な摂津の住吉大社は、この住吉三神を祭っていますが、この長門国の住吉神社の主神はちょっと違って、「荒魂」となっています。
「荒魂」って、なんでしょうか。

「荒魂」とは?

朱塗りの拝殿は毛利元就の寄進古来から、神の霊は「荒魂(あらたま・あらみたま)」と「和魂(にぎたま・にぎみたま)」からなると考えられていました。
「荒魂」とは、勇猛果敢に活動する神の魂であり、祟りや飢饉をもたらすものでもあります。
一方の「和魂」は、雨や日光などの天の恵みや平和をもたらす神の魂です。
日本書紀によると、神功皇后は新羅への外征の時、「吾 和魂は王身に服いて寿命を守り、荒魂は先鋒となりて師船を導かん」という御教示によって住吉大神を守神として進軍し、神助により交戦することなく戦勝しました。
その帰り道に、「私の荒魂を穴門(長門)の山田邑にまつりなさい」という御神託があり、荒魂が鎮められたのが、この住吉神社なのです。
そんな神様なら、戦勝祈願をするのも当然で、神社本殿は、応安3年、戦勝祈願成就によって大内弘世が再建したものであり、拝殿は戦国武将・毛利元就が寄進したものです。
平家滅亡の壇ノ浦の戦いの時には、摂津の住吉大社から矢が飛んで来たという伝説があり、潮の流れが変わったことで平家は負けたと言われています。
平家は、壇ノ浦からすぐ近くにあるこの神社に参拝していなかったらしいので、神の荒魂にふれたのでしょうか。

荒魂の額

力強い字に見とれてしまう毛利元就寄進の拝殿は、朱塗りの柱に檜皮葺の美しい拝殿で、重要文化財に指定されています。
そこで目を引くのが、「住吉荒魂本宮」と書かれた額。
よく見ると、「有栖川宮一品幟仁親王」とあります。
有栖川宮幟仁親王(ありすがわのみや たかひとしんのう)は、幕末の歴史好きな人ならすぐにピンとくる名前。
皇女和宮の元婚約者であり、明治天皇の絶大な信頼を得て政治・軍事に活躍した有栖川宮熾仁(たるひと)親王の父君にあたります。
有栖川宮家は代々、書道・歌道の達人の系譜で、幟仁親王は有栖川流書道の大成者なのだそうです。
しかもこの方、明治天皇に書道と和歌を教え、五箇条の御誓文の正本を揮毫したとか。
なるほど、こんなに達筆なのも納得。
お公家様って、物静かな学者肌のイメージがありますけど、戦いの荒魂にふさわしい、力強い字です。
たしか日光東照宮でも天皇の筆による額がありましたが、やはり一之宮ともなると、こういう高貴な方の額があったりするんですね。

一之宮ラリー2日目終了

椿の花がきれいでしたこうして、一之宮ラリー2日目は終了。
途中、予定外に九州に行ったりしたせいで予定時間に狂いが生じ、一之宮ではないものの、この日参拝する予定だった赤間神宮に行けなかったことが心残りでしたが、予定していた一之宮3社は、無事参拝できました。
一之宮はどこも古い歴史を持っていますが、今回は特にたくさんの伝説と歴史に彩られた神社ばかりでした。
神話の世界あり、源平の合戦あり、日本近代の揺籃期あり。
日本の神様は、長い日本の歴史をずっと見ているのだと感じました。

長門国一の宮・住吉神社に参拝

【まとめ】 全国一之宮めぐりのすすめ

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