京都を代表するスイーツといえば「わらび餅」です。
ワラビの根茎から精製したでんぷん「わらび粉」に水と砂糖を加えて作るわらび餅は、見た目もぷるぷる半透明で、ひんやり涼やかな夏の和菓子。
京都にはわらび餅の人気店がいくつもありますが、今回はガイドブックでも必ず名前の挙がる超有名店「茶寮宝泉」に足を運んでみました。
素材にこだわり、注文を受けてから職人が丁寧に手作りするというわらび餅は、いったいどんな味がするんでしょう?
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人気店なので空席待ちは覚悟
茶寮宝泉の場所は、京都の北側・松ヶ崎。
京都中心部からは少し離れた場所です。
今回は貴船からのアクセスなので、叡電・一乗寺駅で下車して1.5kmほど歩いていきました。
鞍馬山を歩いたダメージで足が痛い...。
到着すると、武家屋敷のような立派な門構えで、周囲は閑静な住宅地。
店の外に行列はありませんが、店内に入ると待合フロアがあって、そこで5~7組ほどの先客が空席待ちをしていました。
入店すると、店員さんがやってきて、人数を確認しておしながきを渡してくれます。
今回は最初からわらび餅と決めていたので即決でしたが、もしシュクルが一緒にいれば、アイスイーターとしては「氷しるこ」も魅力的でした。
冷たいほうじ茶が染みわたる
入店してから20分ほどで席を案内してもらいました。
玄関で靴を脱いで、座敷に上がります。
座敷から見える日本庭園は緑が青々として、簾や団扇なども夏らしくて涼しげ。
着席すると、冷たいほうじ茶とお茶請けの「しぼり豆丹波黒大寿」を持ってきてくれました。
この冷たいほうじ茶が、すごく美味しかった!
香りがよくて、やや硬質のしゃきっとした風味で、これはきっとお高いものにちがいない。
今回の京都ではあちこちで和スイーツを食べましたが、どこもお通しのお茶が絶品でした。
京都のクオリティはこういう何気ないところにこそ。
汗をかきまくって喉が渇いていたのもあり、ごくごく飲み干したら、ティーポットでおかわりを持ってきてくれました。
これだけで個人的には満点です。
注文後に作るできたてわらび餅
そんなこんなで涼んでいると、わらび餅がやってきました。
宝泉のわらび餅は注文を受けてから作り始めるということですが、空席待ちの間に注文をとっていたためか、思ったよりも待たずに運ばれてきます。
材料は国産の本わらび粉と下鴨の地下水と砂糖のみで、まずはそのままわらび餅の風味を味わってほしいとのこと。
わらび餅というと一般にはきな粉がまぶされているイメージですが、それすら本来の風味を損ねるので使わないそうです。
おすすめされた通り、何もつけずに口に運ぶと、つるっとした舌触りに弾力のある噛みごたえ、口に広がるほんのり上品な甘さ。
なるほど、純粋なわらび餅っていうのはこういう味なんですね。
2つほどわらび餅本来の風味を味わった後は、添えられた黒蜜をかけていただきます。
この黒蜜は波照間産の黒砂糖で作ったもので、これがまた高級感あふれる甘さでした。
そして、黒蜜をかけると、また別の甘味に変わります。
わらび餅というより、くずきりのような。
一皿で二つの味を楽しめるなんて得したな。笑。
下鴨神社の参拝後に
このわらび餅は1,100円とすこし覚悟のいる値段なんですが、ほうじ茶、わらび餅、黒蜜と、どこを切り取ってもまったく妥協がなく、そこがいかにも京都らしい。
まあ、京都って、そういう高級感を味わいに来てるってところもありますしね。
そういう「京都感」も存分に味わえるわらび餅です。
会計のレジの隣には、河合神社の鏡絵馬を模った「美人飴」なる和菓子がありました。
なるほど、確かに下鴨神社はすぐ近く。
前回の京都旅行で下鴨神社に訪れた際は「加茂みたらし茶屋」でしたけど、ぜひ今回の「茶寮宝泉」にも足を運んでみてください。
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