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Nov
16
2014

高野山の宿坊「一乗院」に宿泊してきた

今回の高野山旅行の目玉は、高野山での宿坊体験です。
宿坊というのは、簡単に言えば宿泊施設を兼ねたお寺のこと。
高野山には117のお寺があるそうですが、その約半数が宿坊として参拝客を招き入れていて、それぞれ歴史も古く、設備や料理が良いと評判です。
今回宿泊したのは、金剛峯寺からすぐ近くにある「一乗院」
全国の宿坊ランキングでも上位にあげられる人気の宿坊だとか。
お寺に泊まって身も心も癒された宿坊体験をレポートします。

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高野山観光に便利な宿坊

弘法大師空海が高野山を修行の場として開いたのは、平安時代前期の819年弘仁10年)頃と言われています。
一乗院は、それと同じく弘仁年間に開基されたと伝えられる歴史のある寺院です。

高野山の宿坊「一乗院」

場所は、千手院橋から徒歩2分、壇上伽藍や金剛峯寺まで徒歩5分という高野山観光に絶好の立地です。
門の前に数台駐車できるスペースもあるので、車でのアクセスも便利でした。
宿泊費は1泊13,000円に、写経体験と阿字観体験が1,000円ずつで+2,000円。
じゃらんでも予約できるというのは、時代の流れですね。

一乗院の宝物の数々を鑑賞する

一乗院のチェックインは、15:00から。
私たちが到着したのは15:30ごろでした。
まずお寺に上がる前に、御香を塗って手を清めます。
その後は宿坊の説明を受けながら、客室係の方が宿泊する部屋まで案内してくれました。

豪華な襖絵

1階の開け放たれた部屋は、どこもすばらしい襖絵や曼荼羅があって、歴史のある寺院らしい風格があります。
特に立派な上段間は、かつては大名が泊まっていたという一室。
襖絵は江戸時代の狩野派のものです。

曼荼羅と狩野派の襖絵

寺務所の隣にある二の間。
宿泊客が自由に使える談話室になっています。
高野山関連の本や雑誌、CDやDVDなどが置いてあります。
ここの襖絵もさりげなく狩野派。

談話室

中庭は回遊式庭園になっていて、ぐるっと庭の周りをまわってお部屋に行くという、なんとも贅沢な構造。
錦鯉が泳ぐ池に、中国の故事をもとにした島が配置されています。

中庭

途中、外国の宿泊客とすれ違ってハローと挨拶。
たしかにここは外国人が泊まるのにぴったりかも。

宿泊は清潔で落ち着く和室

案内されたのは1階の和室。
テレビや金庫やポットなどの設備は旅館となんら変わりません。
5月なのに炬燵があるのは、さすが高野山。
もちろんエアコンもあるので、寒さ対策は万全ですね。
ちなみに寒がりのドールマスター氏は、この部屋にいる間中、こたつから出ませんでした。

こたつ完備

奥の和室と廊下の間には、荷物を置いたりする小さな緩衝空間があり、サーチライトはもしシュクルのいびきがうるさかったら、ここに布団を移動して寝させるつもりだったらしいです。ひどい。

夕食の精進料理は意外と豪華

部屋で一息ついたら一度高野山観光に出て、再び部屋に戻ってきたのは17:30。
宿坊と旅館の違いのひとつは、夕食の時刻。
旅館は時刻をリクエストできますが、宿坊は夕食の時刻が指定されます。
しかも、17:30と早い。
とはいえ、高野山は山全体が早寝早起きなので、観光施設やお店も17:00で閉まるところがほとんど。
日の長い5月だとちょっと時間がもったいない気もしますが、こういうリズムで生活するのも宿坊体験のひとつでしょう。

精進料理の夕食は豪華

食事は部屋食で、メニューはもちろん精進料理。
とはいえ、じゃらんのクチコミを見ても、一乗院の精進料理は高評価で、お膳にずらっと並んだお料理は高級会席のような趣です。

わらびの白和え

先付けは、わらびの白和え。
わらびがしゃきしゃきで、白和えも甘すぎず上品な味です。
木の芽の香りが鮮烈。

絶品の胡麻豆腐

平椀は胡麻豆腐。 
この胡麻豆腐は美味しい!
とろっとろで濃厚なのに、しつこくない。
高野山では調有名な濱田屋さんという老舗の胡麻豆腐で、吉野の本葛と高野山の湧き水を使って作るのだそうです。

新潟県民は白米には辛口採点です

ごはんは、まあ、お寺だし、贅沢は言いません。
ていうか、新潟県民が他県で食べる御飯に合格点がつくことはめったにないです。
香の物は、しば漬けと昆布でした。

お吸物もお豆腐

湯葉豆腐と、椎茸、順才、青菜軸、青柚子という具沢山のお吸物。
湯葉豆腐がもっちりしててボリュームがあります。

茄子の中にひき肉?

冷やし鉢は加茂茄子の精進麩射込み。
茄子の中に、ひき肉が入っていて、すごく美味しい。
あれ? 精進料理だから肉は無いはず...?
なんと、ひき肉だと思ったのは、麩。
ひき肉みたいな麩を「精進麩」と呼ぶのだそうです。
すごいよ、麩。

ちまきが美味しかった

八寸は、枝豆、ちまき、山桃、蓮華寿し、山桃、はじかみ、昆布巻き、生埠時雨煮。
時雨煮がやっぱりお肉みたいで、御飯にかけると最高です。
ちまきは胡麻豆腐よりももっともっちりして、黒蜜をかけてデザートにしたい感じでした。

歯ごたえのある湯葉

精進料理ですから、お造りは魚の刺身じゃなくて湯葉。
とても歯ごたえのある湯葉で、噛むと湯葉の風味が口に広がって美味しかった。

飯蒸し

ごはんを蒸して、刻んだ大葉としば漬けを混ぜて食べる蒸し物。
ごはんは米の粒粒がなくなって、お餅みたいになっているので、餅イーターのドールマスター氏は、「これが一番うまい」と言ってお気に入りでした。

甘い梅干の天ぷら

野菜の天ぷらは、ハズレのない美味しさ。
珍しいのが、梅干の天ぷら。
はちみつ漬けの甘い梅干で、種もあるので、知らずに食べるとびっくりします。

王侯貴族のデザート

デザートは、まさかのメロン。
質素倹約のイメージがある宿坊のお料理に、王侯貴族の食べ物・メロンが出るとは、完全にやられました。
メロンも美味しかったけど、フルーツ寒天も美味でした。

お寺で精進料理ということで、質素な料理をイメージしていましたが、どれも手が込んでいて、凝ったお料理でした。
化学調味料も一切使わず、数種の昆布でとったダシで調理しているというだけあって、味はすべて上品で穏やか。
一品一品味わいながら、ありがたくいただきました。
はああ、満足満足。

温泉みたいな共同浴場

夕食の後は、お風呂。
こちらも旅館と違って、入浴時間は16:00から22:00までに限られています。
宿坊というと、薪でわかす木のお風呂的なイメージですけど、ごく普通のきれいなシャワーつき浴場です。

男湯と女湯は日によって入れ替わり

シャンプー・リンス・ボディソープ・ドライヤーは置いてありますが、クレンジングとか化粧水とかクリームとかは置いていないので、女性の場合はスキンケア用品を持参しましょう。
浴衣やタオルは部屋にあるので、自分の寝間着を持って行く必要はありません。

長い夜は写経体験がおすすめ

シュクルがお風呂から戻ってくると、部屋にはお布団が敷いてありました。
宿坊の部屋係の人が、見事な連係プレイで敷いてくれたそうです。
夕食が早かったので、夜は長くて暇かもと思っていたのですが、私たちは般若心経の写経体験を申し込んでいたので、写経に集中していたら、あっという間に23:00でした。
写経体験については、次回の記事で。

写経体験は次回詳しく

もうひとつ気をつけておきたいのは、夜の空腹対策。
17:30に精進料理を食べて、それから次の日の朝まで何も食べられないのは、夜更かしに慣れた現代人には大きな不安です。
もちろん、高野山にはコンビニなんて都合のいいものはありません(実は一軒だけあるそうです)。
お腹が空いて眠れなくなるのが心配なら、何かお菓子や軽食を準備しておくと、精神的には安定します。

精神安定剤

まあ、そこを敢えて空腹のまま耐えるのも、宿坊での貴重な体験とはいえますが。笑。

朝のお勤めに参加する

新潟から徹夜で高野山までドライブしてきた私たちは、泥のように眠って次の日の朝。
宿坊の朝は早く、早朝6:00から本堂で朝のお勤め(勤行)があります。

朝のお勤めに参加

これは自由参加ですが、せっかく宿坊に泊まったなら、ぜひ参加しておきたいところ、
宿泊客はほとんど参加していましたし、私たちももちろん参加しました。
詳しい様子は次回の記事で紹介します。

ヘルシーな朝食

朝のお勤めが終わったら、朝食です。
朝食も部屋食で、朝のお勤めから帰ってきたら、もうお布団はなくなって、お膳が用意されていました。
宿坊ですから、布団でだらだらはできないのね。

朝食

メニューは、高野豆腐、湯豆腐、がんもどき、杏仁豆腐という豆腐づくし(杏仁豆腐は違うけど)。
昨晩の17:30に夕食を食べてから何も食べていなかったので、お腹もぺこぺこで、ぺろっと美味しくいただきました。

体も心もデトックスできる場所

朝食の後は、真言宗の瞑想法である阿字観を体験。
こちらも詳しくは次回の記事で。
そして、阿字観を終えて気分もすっきりしたところでチェックアウトです。
チェックアウトの期限は10:00までですが、必要なら荷物や車は預かってもらえます。

お世話になりました

こうして初めての宿坊体験でしたが、正直、こんなにすがすがしい気分になるとは思っていませんでした。
早寝早起き、低カロリーでヘルシーな食事、朝のお勤めや瞑想など、すべてが体と心のデトックス。
忙しい日常で溜まった体の濁りや心のイライラが落とされて、癒されリフレッシュした感じです。
適度に自由で適度に拘束感があるのも、居心地の良さにつながっているのかもしれません。

...なんて言っていますけど、高野山を下山して最初のコンビニに寄ったとき、私たち全員がアメリカンドッグを買い食いしていて3人で大笑い。
あそこのセブンイレブン、フライヤー商品の売り上げがすごいんじゃないかしら。笑。

高野山 一乗院
〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山606
アクセス 南海電鉄・高野山駅よりバスかタクシーで約10分
一乗院のクチコミと宿泊プラン(じゃらん)

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