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Nov
19
2014

高野山で写経・勤行・阿字観を体験する

高野山の宿坊に泊まったら、ぜひ体験しておきたいのが「写経」「勤行」「阿字観」の3点セット。
これらを体験するだけで、高野山旅行の満足度はぐっと上がります。
私たちが泊まった宿坊「一乗院」でも、宿泊者向けにこれらの修行体験を受け付けていました。
そこで今回は、高野山での仏教修行の体験レポート。
煩悩にまみれた私たちでも、悟りの境地に到達することができるのでしょうか?

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般若心経の写経体験

夕食の後は、いよいよお待ちかね、写経体験です。
写経体験は、宿泊のオプションとして一人1,000円で行うことができます。
写経というと、どこか本堂のようながらんとしたところで机を並べて皆でするものだと思っていたら、一乗院では写経は各自部屋で行うスタイルでした。
写経用の紙と筆ペンで書きますが、500円を出すと、筆ペンではなくて小筆で書くことが出来ます。

写経セット

写経用の紙は、裏側に字が鏡文字で書いてあってそれをなぞればいいだけになっているスグレもの。
これなら、いちいちお手本を見て書かなくてもいいし、書き間違うこともありません。

裏に書かれている字を写していきます

小筆で書くと筆ペンよりも時間がかかりますが、一字一字ゆっくり書きながら、頭の中では、「般若心経R&B」がひたすらループ。
後光が射すせんとさんと、半眼のルシフェルと上機嫌すぎるボロミアさんと無表情の上様の映像が浮かんでは消え消えては浮かび、没我の境地の中で写経は終わりました。

完成した般若心経は、我ながら上々の出来栄え。
これを封筒に入れて、明日の朝のお勤めの時に仏様に奉納します。
真剣に書いたので、2時間くらいかかったでしょうか。
結局、終わったのが夜11時過ぎで、夜食用に買い込んでいたカップラーメンを食べることもなく、そのまま眠りにつきました。
写経で煩悩が鎮まったのかも。笑。

朝の勤行体験

夜が明けて、朝の6時30分からは、本堂で朝のお勤めです。
参加は自由ですが、せっかく高野山まで来たのですから、もちろん参加します。
中にはいると、暗い中に灯りがともっていて、なにやら神秘的な雰囲気。
内陣の前には緋毛氈が敷いてあるので、そこに座ってもいいし、椅子席もあります。
5月でもまだ朝は肌寒い高野山なので、ストーブも焚いてあって、寒がりのドールマスター氏とシュクルは真っ先にストーブの隣の席を確保。
外国人の姿も何人かいたので、正座しなくていいのは、助かりますね。

荘厳な雰囲気

暗いし、荘厳な雰囲気だったので写真はあまり撮れず、おまけにピンボケになってしまいましたが、一乗院の本堂は高野山で一番美しいと言われていて、豪華な天井絵や欄間など、見ているだけでも感動します。
ご本尊は、黄金に輝く弥勒菩薩像。

黄金の弥勒菩薩像

この内陣に、住職様と他の僧侶様が座り、声明(しょうみょう)を唱えます。
節のついたお経ですね。
お勤めに参加した人は、その間、順番にお焼香をしていきます。
この日は、全部で70人くらいの参加者がいたので、お焼香一巡するだけでも結構な時間がかかります。
外国の人も数人いましたが、見よう見まねでお焼香する人と、しないでパスする人とがいました。
お経の最後に、般若心経を全員で唱えます。
ついPOP調になってしまいそうなのをこらえて、抑揚なく唱えるのに結構気を遣ってしまったw

その後、住職様からのお話がありました。
要約すると、こんなお話です。

・真言の教えは、「死んだら仏になる」ということではなくて、今をどう生きるか、今を輝いて生きるにはどうしたらいいかの教えである。
・高野山は、弘法大師様の教えを1200年以上受け継ぎ、今も実践し、未来永劫それを伝えていく使命をもっている。世界遺産に指定されたけれども、「遺産」ではなくて、「生きた山」である。

このお話を聞いて、ピカッとおでこの内側で何かが光ったというか、ぱっと頭の中が明るくなったというか、とにかく「感動」という言葉とも違う、何か明るいものが頭の中に入ってきた感じがしました。
ごく短いお話でしたが、真言の教えの端っこに触れたように思います。
今まで聞いたお坊様のお話の中で、一番良かった。

阿字観(阿息観)体験

朝食の後は、修行のひとつ、阿息観(あそくかん)を体験してみます。
高野山での一般向けの体験修行としては、「阿字観(あじかん)」というのが有名で、あちこちの宿坊やお寺で阿字観体験ができます。
阿字観とは、「阿」の字を前に座禅を組み、瞑想すること。
仏様はみな、一字でその仏様を表せるイニシャルのような梵字があって、「阿」の字は大日如来を表しています。

このお部屋で阿息観体験をしました

今回体験した阿息観というのは、阿字観の呼吸法に合わせて、「あ」の音を声に出して唱える瞑想法です。
「あ」の音は大日如来の響きであり、大宇宙の響き。
阿字観・阿息観では、禅宗の座禅のように「無の境地」になるのではなく、宇宙と自分とのつながりを感じて、イメージします。
雑念がわいてきても、それを無理に押し殺そうとせずに、ドッグランのように好きにさせておくと、やがて落ち着いてくるのだそうです。

阿息観の作法

シュクルは、阿息観の間は雑念がほとんどわかず、頭の中ではずっと弘法大師が宇宙をぐるぐる回る絵が大写しにされ、BGMには初音ミクの「般若心経ポップ」が流れていました。
もしかしてこれって、かなり悟りに近いんじゃないかな? 笑。

この日、阿息観をレクチャーしてくださったのは野田僧侶様。
軽妙なトークに笑いを交えて、わかりやすく教えてくださいました。
ところで、サーチライトの家は曹洞宗、シュクル実家は浄土真宗。
宗派が違ってもいいのかという疑問がありましたが、野田さんのお話によると、仏教にはいろいろな宗派がありますが、みな目指しているのは悟りを開くことで、そこへ行く道が何通りもあるだけだということ。
富士山に登るルートはいくつもあるけれども目指す頂上はひとつなのと同じで、宗派が違っても大丈夫ですよということでした。
なるほど。

今を輝いて生きるために

今回、高野山に来て、ささやかな修行を通して、真言密教の教えにほんの少しだけ触れてみました。
ここに来る前は、なんだか難しそうな教えだと勝手に思い込んでいましたが、住職様の「今を輝いて生きる」という言葉や、野田僧侶様の教えで目が開かれた気分がしました。
仏教って、こんなに心を明るく、生きるパワーを与えてくれるものなんですね。

まとめ 世界遺産「高野山」の歩き方をまとめてみた

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Comments:2

野田です 2015年4月 3日 09:14

偶然発見いたしました。

お越しになられたのは半年近く前になるんですね。

呼吸法はマスターされましたか?
また機会があればお越し下さい!今年は1200年の記念の年です。

ありがとうございました!

シュクル 2015年4月 4日 01:25

野田さま、コメントありがとうございます!
まさか当ブログを読んでいただけるなんて、びっくりです。
失礼なことを書いていたらすみません。
その節は大変お世話になりました。
阿息観は、いろいろ煮詰まったときに実践しています。
機会があれば、ぜひまた高野山に行きたいと思っています。
その時にはまたよろしくお願いします!

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