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Jan
22
2015

東福寺塔頭「龍吟庵」「光明院」「勝林寺」で一息

東福寺は、京都五山のひとつということもあって、数多くの塔頭があります。
塔頭(たっちゅう)というのは、大寺の高僧たちの墓を守るために弟子たちが建てた小さなお寺のこと。
東福寺には25もの塔頭があるそうです。
東福寺はすごい混雑ですが、塔頭の方は人も少なくてゆっくり観光できる上に、趣向を凝らした庭園や秘蔵の仏像などが特別公開されていることもあるので、お得感いっぱい。
今回は、そんな東福寺の塔頭「龍吟庵」「光明院」「勝林寺」を紹介します。

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龍吟庵

東福寺の紅葉の谷「洗玉澗(せんぎょくかん)」にかかる「偃月橋(えんげつきょう)」を渡ったところにあるのが「龍吟庵(りょうぎんあん)」。
通常は非公開で、春と秋だけ公開される特別な塔頭です。
拝観料は500円。

龍吟庵

龍吟庵は、東福寺の三世住持・大明国師(無関普門)の住居跡です。
禅宗寺院においては住持が居住・常駐する建物を「方丈」と呼びますが、龍吟庵は現存する日本最古の方丈建築だとか。
その見どころは、昭和の天才作庭家と言われた重森三玲(しげもりみれい)が手がけた枯山水の三庭です。

無の庭(南庭)

拝観順路に従って進むと、まず現れるのが「無の庭」です。
その名の通り、一木一草をも用いない簡素な白砂敷きの庭。
いかにも禅宗らしいシンプルな枯山水で、まずは心を無にしてといったところでしょうか。
ちなみに庭園の写真撮影はOKですが、方丈の撮影はできません。

龍の庭(西庭)

次に現われるのが「龍の庭」と呼ばれる西庭。
「龍の庭」の名前の通り、龍が海中から黒雲を得て昇天する姿を表現しています。
石が龍、白砂は海、黒砂は黒雲ということですね。
ダイナミックな石組と斬新な白黒の砂模様が印象的。
そして、砂の上に散った紅葉の赤が鮮烈。
龍吟庵はわりと混雑しているので、じっくり座ったりはできませんでしたが、この龍の庭はいつまでも眺めていたい光景でした。

不離の庭(東庭)

「不離の庭」と呼ばれる東庭。
赤い砂の中央に平たい長石、その前後に白黒の石、さらにその外側に三つずつ石が配置されています。
これは、狼に襲撃されそうになった国師の身を二頭の犬が守ったというエピソードを基に作られたのだそうです。
無心で見ても風情があるけど、犬とか狼だと思って見るのもおもしろい。
最初は500円の拝観料ってちょっと高いなと思っていましたが、全く趣の違う三つの庭を一度に観賞できて、すごく得した気分になりました。

光明院

続いて向かったのは「光明院」。
東福寺の六波羅門から出て、南にしばし歩いて2つめの塔頭(東福寺でもらえる拝観パンフレットにおおよその位置は書いてあります)。
拝観料は300円です。

光明院

光明院の見どころは、方丈の前に広がる池泉式の枯山水庭園「波心の庭」。
こちらも重森三玲の代表作のひとつで、東福寺の方丈庭園と同時期に設計されたもの。
寺号にちなんで「光明」をテーマに作庭され、大海を表す白砂の周囲には、仏を表す三尊石から放たれる慈悲の光を立石によって表現しているそうです。

波心の庭

「虹の苔寺」とも称されるように、普通の枯山水とは違って砂のまわりに苔が配され、苔のうねりが海の波のよう。
その周囲には、雲に見立てたサツキとツツジがこんもりと植えられ、さらにそれを彩る真っ赤な紅葉が目に鮮やか。
独特の作庭と紅葉の美しさで、2000年秋の「そうだ京都、行こう。」のポスターにも採用されました。

波心の庭(別角度から)

光明院の一室は喫茶スペースになっていて、庭園を見ながら抹茶を飲むことができます(500円)。
東福寺にも喫茶処はありましたが、なにせ大量の観光客でてんやわんや。
それなら少し歩いて光明院を拝観しつつ、落ち着いてお茶を飲んだ方が、秋の風情を楽しめると思いますよ。

勝林寺

続いては、「勝林寺」に向かいます。
光明院からは東福寺を挟んでちょうど反対側、東福寺の北門から5分くらいのところにあります。
住宅街の中にあるので少しわかりにくいですが、秋の特別拝観の立て看板が立っているので、それを目印に進んで行けば大丈夫です。
拝観料は600円。

勝林寺

勝林寺の見どころは、秘仏である毘沙門天三尊像の特別公開。
残念ながら写真撮影はできませんが、寺院スタッフさんが見どころを説明してくれます。
平安時代の仏師・定朝作「毘沙門天」がりりしい顔立ちで真ん中に堂々と立ち、両脇には美しい彩色の「吉祥天像」と「善膩師童子像」。
毘沙門天は仏教守護の役目をもっているので、東福寺の鬼門に位置する勝林寺に毘沙門天像が置かれているわけです。

嘯月庭

勝林寺の庭は「嘯月庭」と呼ばれ、無数の虎が月に吠える様子を表現。
そこに鮮やかな紅葉が彩りを添えています。
毘沙門堂前堂には三頭の虎の襖絵があり、それぞれ毘沙門天・吉祥天・善膩師童子を表しているとされているので、虎つながりでしょうか。
ちなみに、吉祥天は毘沙門天の妻、善膩師童子は二人の子どもです。

吉祥紅葉

勝林寺の境内にはたくさんの紅葉がありますが、毘沙門堂前の紅葉はその美しさから吉祥天が宿る紅葉とされ、「吉祥紅葉」と呼ばれています。
吉祥天は美と幸福を司る神。
「良縁」「美縁」を求める女性に御利益があるそうで、祇園の舞妓さんも参拝に来るとか。
たしかに、さっき拝んだ吉祥天はふっくら美しいお顔でした。

東福寺塔頭めぐりの反省

東福寺の三つの塔頭に行ってみての反省は、時間の見積もりが甘すぎたということ。
小さいお寺だし、ちょっと眺めてくるだけだから、たいして時間はかからないだろうと思っていました。
ところが実際に行ってみると、見応え十分な上に、予想を超えた庭の素晴らしさに写真を撮りまくってしまい、気がつけばかなり予定時間オーバー。
はっきりいって、塔頭、舐めてました。

塔頭めぐりは見応え十分

東福寺周辺にはここで紹介した以外でもたくさんの塔頭があり、甘味処があったり、トイレもきれいで空いてるので、混雑から離れてゆっくり紅葉観賞したい人にはぴったりです。
また、東福寺は夜のライトアップはやっていないのですが、勝林寺や雲龍院などの塔頭はライトアップをやっているところもあるので、夜の紅葉観賞もおすすめです。

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