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May
29
2017

飯盛山で白虎隊の悲劇に涙する

「白虎隊はあくまで備えの隊です。まだ戦場に出す歳ではありません」
城下町散策の後に向かったのは、鶴ヶ城から車で約15分の飯盛山。
白虎隊が自刃した場所として有名です。
白虎隊記念館や白虎隊士の墓、忠義を称える碑などの他に、世界的にも珍しい建築様式のさざえ堂、近くには会津戦争の時に容保公が出陣した滝沢本陣などがあり、歴史好きには見どころ満載。
しかも、有名観光地だけあって、お土産売り場が充実しているのも大きなポイント。
何度も来ているサーチライトとシュクルですが、今回また気持ちも新たに飯盛山で白虎隊に思いを馳せてきました。

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白虎隊とは

飯盛山は、新潟人にとっては小学校の修学旅行の定番地で、事前学習で白虎隊の悲劇について話を聞き、飯盛山では白虎隊刀をお土産に買ってくるのがお約束です。
とはいえ、日本全国すべての人が白虎隊に詳しいとも限らないので、白虎隊について簡単に振り返ってみます。

少年兵だった白虎隊

会津戦争の時、攻めてくる新政府軍を迎え撃つために、会津藩では藩士による戦闘部隊が結成されました。
年齢順に、玄武隊・青龍隊・朱雀隊・白虎隊で、白虎隊は主に16、17歳の少年たち。
当初は予備の城下防衛として組織されていましたが、新政府軍の圧倒的兵力に劣勢が続き、白虎隊も戦闘に加わることに。
滝沢本陣に出陣した二番隊42名は、戸ノ口原の戦いで新政府軍の猛攻にあい、20名が飯盛山に敗走します。
その時、少年たちが飯盛山から見たのは、炎に包まれた城下でした。
城の陥落を覚悟した隊士たちは、生き恥をさらすより武士の誇りを守るため、覚悟の自決を選んだのです。

城下を望む白虎隊士

一人生き残った飯沼貞吉によって彼らの自決の様子が伝えられ、会津戦争の中でも最も悲劇的なエピソードとして有名になりました。
名作の誉れ高い1986年の日テレの年末時代劇「白虎隊」で涙した人も多いでしょう。
この時の主題歌「愛しき日々」(堀内孝雄)は、サーチライトの心のテーマソングです。
2007年にも山下智久くん主演で東映&テレ朝でドラマ化されているので、そちらを見た人も多いかもしれませんね。
八重の桜では、第25・26回で白虎隊の悲劇が描かれました。
会津戦争だけで一か月に渡って放送したという気合の入れようだったので、白虎隊の悲劇はいろいろなエピソードの一つとしての取り扱いでしたが、やはり涙なしでは見れない回となりました。

飯盛山へのアクセス

飯盛山へは、車、もしくはバスで行きます。
会津若松市内からは15分くらいでしょうか。
車なら、市営の無料駐車場が二か所あるので、そこを利用するのが一番楽でしょう。
他にも、買い物をすると駐車場が無料で使える土産物屋がいくつかあり、お土産を買う予定があるならそれでもいいと思います。
お気楽すぎる看板に、ちょっと拍子抜けしますけど。

ちっとも悲劇的じゃない飯盛分店の看板

まちなか周遊バス「ハイカラさん」「あかべぇ」も飯盛山で停まるので、それを利用するのもアリ。
一日券を購入すると、記念館などの入館料割引という特典つきです。

石段を登って山上へ

まずは目の前にどーんとそびえる長い石段を登っていきます。
石段の数は山頂まで183段だそうです。
階段がきつい人には、動く坂道のスロープコンベアがあります。
大人250円なので、それに乗るのもあり。

広くて長い石段

両脇には土産物屋さんがずらりと並んでいるので、ぶらぶら寄りながら歩くのも楽しいですね。
途中に、白虎隊記念館がありますが、帰りに寄ることにして、まずは一度階段が切れたところの左手にある、さざえ堂に向かいます。

さざえ堂

さざえ堂は、江戸時代に造られた観音堂。
見た目がさざえの殻に似ているので「さざえ堂」と呼ばれています。
外見は4階建てのように見えますが、中は階段が無く、らせん状の通路になっていて、上りの人と下りの人がすれ違わずに行き来できるという面白い構造になっています。
中は以前入ったことがあるので、拝観料400円を節約して、今回は写真だけパチリ。

さざえに似ているさざえ堂

おおっ!Σ(・ω・ノ)ノ!
さっきの仮面ライダーがいる! すごーい!
思い切って「写真撮らせていただいていいですか?」と聞いてみると、無言ながらも大きくうなずいてOKしてくれました!

さざえ堂と仮面ライダーさん

なんか、絵になってる。かっこいい。笑。

戸ノ口堰洞穴

会津平野のかんがい用水として猪苗代湖より通水した洞穴。
会津戦争では、戸ノ口原の戦いで敗れた白虎隊は、この洞穴をくぐって飯盛山にたどりつきました。

戸ノ口堰洞穴

すぐそばには厳島神社があります。
そこでも仮面ライダーさん。

鳥居にたたずむ仮面ライダーさん

よく見ると、手にはデジカメが。
どうやら、仮面ライダーさんも完全に観光に来ているようです。

飯盛分店

さざえ堂の隣には、「飯盛分店」という土産物があります。
ふもとのおちゃめな白虎隊士の駐車場は、この店のもの。
代々、白虎隊士の墓守をなさっているところでもあります。

飯盛分店

ここには、白虎隊にちなんだ資料展示があるので、そこを見るのもいいですね。
お、仮面ライダーさんも、展示を熱心に見てますよ。

展示物を見る仮面ライダーさん

まじめな人みたいですね。
なんか、かわいい。笑。

白虎隊士の墓

飯盛分店を出たら、さらに石段を上がり、広場に出ます。
そこには白虎隊士の墓石があります。
この墓ができたエピソードもまた泣ける話なのです。

白虎隊士墓石

白虎隊士の遺体は、明治政府より埋葬が許可されず、野ざらしになっていました。
それを哀れに思った飯盛山の山主・飯盛正信と村の有志が、こっそり骨を拾い集め、仮埋葬しました。
飯盛氏は、そのことで処罰され、投獄までされます。
明治2年に飯盛山に合葬が許されると、「一個人の私有地でなく、お殿様の傍で眠ってほしい」という思いから、山主は山の一部を旧藩主に献納し、この飯盛山に白虎隊墓地を新設します。
以後、「飯盛山はわしが守る」と決意した飯盛氏の子孫がこの山を継承し、墓守として現在に至っているとのこと。
飯盛さん、いい人すぎる~!・゚・(ノД`)・゚・。

ローマ市寄贈の碑

この広場で一際目を引くのが、かっこいい鷲の石柱。
この石柱は、79年のヴェスヴィオ火山の爆発で埋没したポンペイから発掘した古代ローマ宮殿ので、1928年、イタリア首相のムッソリーニから贈られたものです。

かっこいい石柱

碑文には、「白虎隊士勇士の遺烈に不屈の敬意を捧げんがため」、裏には「武士道の精華に捧ぐ、ローマ元老院と市民より」と刻まれています。
武士道の精神は、洋の東西を問わず通じるものなんですね。

飯沼貞雄翁の墓

広場から下ったところに、飯沼貞雄翁の墓があります。
飯沼貞雄は、白虎隊士でしたが、自刃の時にただ一人生き残った飯沼貞吉少年です。
喉をついて自決を図った飯沼少年は、まだ命があるところを会津藩士の妻に発見され、手厚い看護の末、一命をとりとめます。
一人生き残ったことを恥じ、自害しようとしますが、長州藩士・楢崎頼三の説得により踏みとどまり、貞雄と改名し、逓信省の技師となって仙台逓信局工務部長となり、仙台で亡くなりました。

飯沼貞雄の墓

「切腹に失敗するなど会津藩士の恥だ」と非難する人もいたようですが、この人のおかげで白虎隊自刃の様子が後世に伝えられたわけです。
亡くなって26年後、戊辰戦争90年祭の時に、飯沼貞雄の歯と髪が飯盛山に納められました。
場所は、隊士の墓と自刃の地の間。
90年経ってようやく仲間の傍に行くことができたのですね。

白虎隊自刃の地

飯沼貞雄翁の墓の先には、白虎隊自刃の地があります。
わずか16、17歳の少年たちが、武士の本分を全うしようと覚悟の自決をしたのが、この場所です。

自刃の地

自刃の地には石碑があり、城下を望む少年の像もあります。
やっと逃げ延びてここにたどり着いた時、燃える会津の城下を見たときの少年たちの心は...。

会津城下

お城の天守閣が遠くに見えます。
無念の気持ちを抱きつつ、武士として潔く死を決意した少年たちの魂が安らかでありますように。

白虎隊記念館

自刃の地で祈りを捧げたあとは、白虎隊記念館に向かいます。
入館料は400円ですが、「高速道路使用者は2割引」と書いてあります。
しかも自己申告。親切な記念館だ。

白虎隊記念館

中は残念ながら撮影禁止なので、ここでは写真を載せられないんですが、中身は充実。
白虎隊士の短刀や容保公の羽織、会津藩の鉄砲、近藤勇の鉢がね、斗南藩の辞令、西軍の大砲など、白虎隊に限らず幕末の資料がかなりあります。
白虎隊のアニメビデオ放映もあり、これで400円(2割引)はかなりお安いんじゃないでしょうか。

旧滝沢本陣

山を下りた後は、旧滝沢本陣へ。
本陣とは、参勤交代や領内の見回りなどの時に、殿様が休息する場所のこと。
会津戦争では、会津城下に迫った敵を迎え撃つため、容保公がみずからここに出陣します。
容保の護衛についていた白虎隊は、ここで容保公から命を受けて戸ノ口原の戦いに向かったのです。

旧滝沢本陣

「八重の桜」では、まだ戦が城下に迫る前、八重に鉄砲を教えてもらったおかげで白虎隊入隊を許されたと喜ぶ伊東悌二郎を見ながら、あの子たちも戦場にいくことになるのかと心配する八重に、「いや、白虎隊はあくまで備えの隊です。まだ戦場に出す歳ではありません」と答える尚之助。
冷静に戦局を分析していた尚之助だけでなく、誰もがそう考えていたでしょうが、事態は切迫し、滝沢本陣でついに白虎隊出陣を命ずる容保公と、初陣に喜ぶ白虎隊の少年たち。
ドラマでの綾野剛さんの表情が、容保公の悲痛な決意を物語っていて、その後の悲劇を知っているだけに、もう涙、涙...。

工事中

しかし、なにやら工事中のシートが。
どうやら改修中のようで、中を見ることはできませんでした。
残念...。
弾痕や刀傷があちこちに残っているそうなので、見たかったのですが、今回は外から写真だけ撮って、駐車場に戻りました。

白虎隊よ、永遠に

何度も来ている飯盛山ですが、来るたびに涙してしまいます。
主君に殉じる一途さ、武士としての誇り高さ。
白虎隊の精神は、今もなお多くの人の心を揺さぶるものだと思います。

自販機も白虎隊仕様

どうか、いつまでも会津の地を見守ってほしいと思うのでした。

白虎隊
白虎隊 バップ
おすすめ平均
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